「田口護の珈琲大全」をコーヒーソムリエ資格試験の視点から徹底分析
- 「田口護の珈琲大全」ってどんな本?
- コーヒーソムリエの勉強で「田口護の珈琲大全」は使える?
- 「田口護の珈琲大全」を使えば合格できる?
多くのwebサイトではコーヒーソムリエの資格のオススメテキストとして「田口護の珈琲大全」が挙げられています。
しかし、実際は「田口護の珈琲大全」はテキストとして大活躍するものの、本書1冊で試験に合格することは難しいのです。
この記事では
- 「田口護の珈琲大全」の概要
- 「田口護の珈琲大全」はコーヒーソムリエ試験にオススメなのか
- コーヒーソムリエの試験範囲における「田口護の珈琲大全」の網羅性
こんな内容をコーヒー初心者から「田口護の珈琲大全」を活用してコーヒーソムリエ資格に独学で一発合格した筆者が徹底的に解説します。
この記事の内容を理解することで
「田口護の珈琲大全」の活用方法を把握し、オススメの勉強法を活用して簡単に効率よく資格を取得し、得た知識でコーヒーをより楽しめるようになります。
コーヒーソムリエ資格の取得にチャレンジし、今よりも充実したコーヒーライフを送りましょう。
著者の田口護さんってどんな人?
まずは著者である田口護さんについて説明します。
田口護さんの経歴
田口護(たぐちまもる)さんは珈琲店「カフェ・バッハ」を経営するコーヒー愛好家です。
コーヒー豆の自家焙煎に強いこだわりを持ち、30年以上もの間焙煎について研究されている無類のコーヒー好きでもあります。
そんな研究を重ねた田口さんだからこそ淹れるコーヒーも一級品と評価されており、2000年に沖縄サミットが開催された際には晩餐会でコーヒーを提供するくらいの評価を受けています。
カフェ経営と並行して書籍の執筆や後輩の育成に尽力されており、コーヒー業界に多大な貢献をされている方の一人です。
田口護さんの書籍
そんな田口護さんは自身の積み重ねた知識でコーヒー業界を盛り上げるべく、コーヒーについての本をいくつも出版されています。
その本をいくつかご紹介します。
1. 田口護の珈琲大全
コーヒーソムリエ教材オススメ度:★★★★★
コーヒーソムリエの教材として一番利用されているといっても過言では無い一冊。
コーヒーの基礎知識からコーヒー豆の相性、システムコーヒー学と呼ぶ”美味しい”を追及するための内容が徹底的に解説されています。
より実践で使える内容が多いため趣味で勉強している人にもオススメの1冊です。
2. 珈琲事典 新装版 この1冊で豆・焙煎・淹れ方がわかる
コーヒーソムリエ教材オススメ度:★★★★☆
コーヒー豆・焙煎方法・淹れ方について徹底的に解説されているのが本書。
図が多く視覚的に理解しやすく、コーヒー豆の選び方・焙煎方法や焙煎による味の変化・アレンジコーヒーなどの分野が徹底的に解説されています。
家でもっと美味しいコーヒーを淹れられるようになりたいと考えている方にはぜひおすすめしたい1冊です。
3. 田口護のスペシャルティコーヒー大全
コーヒーソムリエ教材オススメ度:★★☆☆☆
コーヒーが日本に浸透した背景や豆の産地によって異なる違いなどをスペシャルティコーヒーを中心として説明している本です。
本書は知識編と技術編で2冊に分けられており、それぞれ異なる内容が書かれています。
趣味として読む分には良いですがコーヒーソムリエの教材として使うには不向きなためオススメ度は★2となっています。
「田口護の珈琲大全」ってどんな本?
ここからはコーヒーソムリエの教材として人気No1の呼び声高い「田口護の珈琲大全」について深堀していきます。
「田口護の珈琲大全」の概要
「田口護の珈琲大全」にどんなことが書かれているか、簡単に紹介します。
実際の内容には触れることはできませんので、興味を持った場合は購入してみることをオススメします。
〇 章立て
「田口護の珈琲大全」は基礎知識・システム珈琲学・焙煎・ロースター・抽出の大きく5章立てで構成されています。
〇 概要
本書はコーヒーの三原種の説明から始まり、途中で田口護さん自身が考案したシステム珈琲学についての解説をはさみ、最後に焙煎度や抽出方法による風味の違いを知ることができます。
〇 ページ数
159ページ(読了目安:3時間程度)
〇 価格
以下リンクより最新価格をご確認ください。
「田口護の珈琲大全」の口コミ
実際に「田口護の珈琲大全」を読んだ人の評価が気になりませんか?
そんな思いにお答えして、amazonやX(旧Twitter)などで口コミを集めてみました。
教材として購入する際の一意見として参考にしてくださいね。
良い口コミ
自分は珈琲ソムリエの資格を取る為にこちらの本を購入。
amazon.co.jp
始めは少し難しく感じたが、読み進めていくとコーヒーの要所要所を抑えていたので全体像をしっかりととらえることが出来ました。
3周して試験を受けたところ無事に一発合格しました。
コーヒーが好きでコーヒーに少しでも詳しくなりたい方にはお勧めの本です。
コーヒーソムリエの資格取得用に購入。
amazon.co.jp
コーヒー豆の種類や、焙煎、抽出方法などイラスト付きで乗っているためわかりやすい。
悪い口コミ
コーヒーソムリエの資格試験を受験する際に、色々なところで紹介されていたので購入。この本が悪いわけではないのですが、私が受けた時の試験内容だと、この本ひとつではなかなか厳しいかなと思います(あくまで基礎知識と珈琲を淹れることに特化した本ですので)。写真が多く、細かく章分けされているので、本を読まない勉強嫌いな私でも読みやすくはありました。
amazon.co.jp
私が「田口護の珈琲大全」を読んだ感想
最後に私が実際に「田口護の珈琲大全」を読んだ感想を共有します。
結論:コーヒーソムリエの教材としても純粋にコーヒーについて学ぶためにもオススメできる本でした。
実際に読んでみて良かった点、悪かった点があったのでそこも解説します。
「田口護の珈琲大全」の良かった点
1. 美味しいコーヒーを追及するための実践的な内容が書かれている
本書は美味しいコーヒーを追及するための1冊で、実際に自宅でも美味しいコーヒーを淹れたいと思っていた私にはぴったりの本でした。
2. 実践することで今までより美味しいコーヒーが淹れられるようになった
本書で学んだことを家で実践してみると、今までよりも味わい深いコーヒーを淹れられるようになりました。コーヒー豆の選び方も参考になり、自分にあったコーヒーを追及できています。
「田口護の珈琲大全」の悪かった点
1. 本の費用が高い
少し購入するのにためらってしまう価格でした。
半額くらいで手に入ったら全体的に大絶賛なのですが、、、
コーヒーソムリエ資格での活用方法
ここからはに「田口護の珈琲大全」をコーヒーソムリエ資格で活用する方法について解説します。
せっかく本を入手しても上手く活用できないと効率が悪い勉強になってしまいます。
この記事で活用法を把握して効率よく試験に合格してください。
コーヒーソムリエ資格の勉強に「田口護の珈琲大全」は使えるのか?
そもそも「田口護の珈琲大全」はコーヒーソムリエ資格の勉強に使えるのでしょうか?
結論:もちろん使えます!
本書は前述したとおり、美味しいコーヒーを淹れるための珈琲学として焙煎や抽出・豆の選び方に焦点を当てています。
焙煎や抽出などはもちろんコーヒーソムリエ資格の試験範囲となっているため、本書で勉強したことが試験で問われることは大いにあります。
「田口護の珈琲大全」一冊だけで資格を取得できるのか?
資格勉強に使えるなら「田口護の珈琲大全」の1冊で合格できるのでしょうか?
その観点では、「勉強には使えるがこの1冊では試験範囲を網羅できません」
本書が主に取り扱う焙煎・抽出だけではコーヒーソムリエ試験範囲を網羅できないのです。
ここで参考として、コーヒーソムリエの試験範囲を確認してみましょう。
コーヒーソムリエ資格を発行している公式団体「JSFCA(日本安全食料料理協会)」によると、試験には以下のような知識が問われると定義されています。
- コーヒーの歴史
- 生豆の選び方
- 豆の産地と相性
- コーヒーの淹れ方と味の関係
- コーヒー豆の種類
- ラテアート
- コーヒーカップの種類
この試験範囲をすべて網羅できていないため、「田口護の珈琲大全」一冊だけでは資格を取得するのは難しいのです。
コーヒーソムリエ試験範囲における「田口護の珈琲大全」の網羅性
それでは「田口護の珈琲大全」はコーヒーソムリエ試験範囲をどれだけ網羅できているのか、気になりませんか?
ご安心ください。この記事では網羅性まで徹底的に深堀して解説します。
コーヒーソムリエ試験範囲の中で「田口護の珈琲大全」で勉強できるのは以下の範囲となります。
このように、範囲によっては全く触れられていない内容があるため、本書1冊で試験に合格することは難しいのです。
「田口護の珈琲大全」を活用した独学での勉強方法
ここまで「田口護の珈琲大全」について徹底的に解説してきました。
最後に、本書を利用したコーヒーソムリエ資格の勉強方法についてもご紹介します。
そもそも筆者は独学での勉強をオススメしない
コーヒーソムリエは初心者向けの資格と言われますが、私はコーヒー初心者が独学で資格勉強をしようとするのはオススメしません。
これは実際にコーヒー初心者の状態から独学でコーヒーソムリエの資格を取得した私の経験談からの意見です。
なぜオススメできないのか、私の経験談を交えて説明します。
私が独学をオススメしない理由は2つあります。
理由1:コーヒーソムリエ試験用のテキストや過去問が存在しない
なんと、コーヒーソムリエ試験には専用のテキストが市販されていません。
かつ、過去問も存在しません。
そのような状況の中で勉強するための選択肢が2つしかありません。
一つが通信講座を受けて専用テキストを入手する方法、もう一つが「田口護の珈琲大全」のように市販されているコーヒー関連の本を使ってコーヒー全体の勉強をする方法です。
確実に専用テキストを入手できた方がより効率的に、確実に合格できる確率が高まるのは一目瞭然かと思います。
理由2:試験範囲を網羅した勉強が難しい
独学の場合は自分でコーヒーの本を選んで勉強を進めることになります。
しかし前述したように、「田口護の珈琲大全」を使ったとしても試験範囲をすべて網羅した学習ができません。
そのため、試験範囲を網羅した勉強の難易度が高く、複数の本をうまく組み合わせて勉強を進める必要があります。
勉強に苦手意識がある方は独学は極力避けることをオススメします。
以下の記事で独学と通信講座の徹底比較をしているので迷っている方はこちらも参考にしてくださいね。
どうしても独学で資格を取得したいという方は
どうしても独学で資格を取得したいという方もご安心ください。
難易度は上がりますが独学でも資格を取得することは可能です。
なぜなら、私自身がコーヒー初心者から独学でコーヒーソムリエ資格試験に合格できているからです。
しかし、独学で勉強するのであればしっかりと勉強する道筋を描いておかないといつまでたっても知識が身につかないという状況になってしまいます。
皆さんには独学でもできる限り悩まずに資格を取得いただくため、独学での勉強法を解説した記事も用意しています。
こちらも参考にして勉強を進めてくださいね。
「田口護の珈琲大全」はコーヒーソムリエに使える!
「田口護の珈琲大全」について理解できましたか?
「田口護の珈琲大全」を使ってコーヒーソムリエ資格の取得を目指す場合も、その活用方法によって難易度が大きく変わります。
上手く教材を活用して、皆さんが一発合格して安く、効率よく、資格を取得できることを願っています。
コーヒーソムリエを一発合格するための勉強法なども解説しているので、ぜひ他記事も見ていってくださいね。